龍とわたしと裏庭で②【夏休み編】
モンスター母娘

夏休み補習三日目。

この二日間、圭吾さんの部屋に泊まり続けている。

仕事で留守がちな親父と二人暮らしだったわたしには、ずっとそばにいて話を聞いてくれる圭吾さんとの時間はすごく楽しくて、幸せで、

引き止められればズルズル圭吾さんの部屋に居ついて、ウトウトしたが最後、圭吾さんは絶対に朝まで起こしてくれない。


「ふつうは『朝まで寝かせてくれない』だよね」って

美幸たちにはからかわれる。


何かされるわけじゃないし、別にいいか――とも思うんだけど

これって完全に圭吾さんの思い通りになってるって事?


でも本当の事を言えば


圭吾さんの腕の中で眠るのは心地いいんだ。


夜明けのまどろみの中で、『ここは安全な場所』って思ってる自分がいる。


圭吾さんには言えないけど
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