天使のキス。
絡まる糸



じいじのところから、重い足を引きずって家に帰る。


するとリビングで、パパとママが張り切って、パーティの準備をしていた。


はぁぁぁああ!?


悠が連れて行かれたってのに、いったい、何のパーティ!?


あたし、今、そんな気分じゃ、全然ないけど!?


驚くあたしに、ママは手作りの紙に書かれた文字を、ウキウキ指さす。


すると、そこには――…


“おかえりなさい!!
悠くん♪♪♪”の文字。


「はぁぁああ!?」


素っ頓狂な声を上げるあたしの肩を、後ろから誰かがツンツンとつついた。


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