2番目の恋人
■2番目の幸せ


皐と別れて、1ヶ月が経った……


あの日々は、夢だったんじゃないかと、今でも思う。



「莉緒っ!帰ろ」


「うんっ」



あれから正直何日かは泣きすぎて、眠れない日々が続いた。


でも人って、そんな哀しさにも慣れてきちゃうんだよね……



今じゃ、泣くことはなくなった。



夜は、あまり眠れないけど……



「今日はね―…ショッピングにでも行きますかっ♪」


「うん、そうだね。」



あれから図書室には行ってない。



行けない……



あの噂はすぐに違う噂に代わった。


しかも今回は噂なんかじゃない。



だって……



『八神皐と高岡愛華が婚約者同士』だと……



それは、紛れもない真実。



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