ナンパ男との恋 ３巻

★輝樹の日常風景 編

今朝も、俺より早く起き
朝めしを準備して、
弁当まで作り、

「いってらっしゃい・・」

と、恥ずかしそうに言う春菜に見送られ、仕事の現場へと向かう。

「久保くん、おはよう」

車から降りた途端
そう近寄ってくる女、

田代　香代　

この会社で
唯一の女大工だ。

こいつは、
仕事仲間と言うだけあって
かなり、対応に困る。

女だが、仕事の飲み込みは早いし
そこらの男より
きっちり仕事をこなす。

だからこそ、
下手に邪険にしてしまって
辞められでもしたら
この会社には大打撃だろう。

「あぁ、相変わらず
早いご出勤だな」

｢久保くん、最近
お弁当持ってきてるけど
急に　どうしたの？」

片手に下げてる
弁当を見ながら
探りをいれてるようだ。