NUDE〜彼女の心〜
信じたくない


あいつのおかげ…と言うと怒るから。正当な評価を得られた結果、増えた仕事が立て込んでいて。


あいつが帰国してあの店で一緒にカレーを食ってからあっという間に2週間が過ぎていて。


その間にすっかり寒さは遠のき、桜も見頃を迎え近くの公園では花見客で連日賑わっていた。


そんな春満開の中、俺はというと…−−−連日、資料集めや取材に奔走していて日にちの感覚さえもなくしていた。


飯を食うとか、大好きな酒を飲んで家に帰って寝るとか。


そんな時間さえ奪われ、忙し過ぎる毎日でいつ気が狂ってもおかしくないぐらいだった。


でもこんなに忙しくてもどこか嬉しくて、過労で倒れそうでも充実感はビシバシ感じていた。


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