ハーレム ブラッド
女の意地とハンカチ
翌日


学校


「幸大〜。」

教室に入ると行正が笑顔で近寄ってきた。


「な、何だよ?」

「宿題みーせーて!」


行正が手を差し出す。

「なんかイラッときたから嫌だ。」


「ケチ…

え?」

行正が一瞬呆けた。


「どうした…」

「おっはぁ〜。」


ガバッ!

「うぉっ!?」

クーニャが後ろから抱きついてきた。

教室が騒がしくなる。


「まったく、行正君。

私が『しー』ってやったら『え?』とかも言っちゃダメだよぉ?


危うくバレるところだったんだから。」

「ご、ごめん…」


「で…何の用だ?」

「朝の挨拶だよ?」

「それにしてはスキンシップの度合いが高くないか?」


「あの…

山下さんは幸大とその不仲だったんじゃ…」


「うん。

私が悪かったんだけど幸大君は心が広いから謝ったら許してくれたんだよぉ〜。」

「お前はいつまで抱きついてんだよ。」

「何人かと付き合ってわかったんだけど、幸大君みたいな奥手って言うか…

咲子ちゃんいわくチキンな人にはこっちが攻めていかないとね!」

クーニャが嬉しそうに言う。


「学校で何やってんだって話だよ。

さっさと離れろ。」


「学校じゃなかったら良いのかなぁ?」

離れずに言う。
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