セックス·フレンド【完結】
2
家に帰ると、ちょうど眠るとこだったらしい母と鉢合わせた。


「おかえり、ご飯は?」

「いい」


目も合わせず答えたあたしに、


「いつになったら、きちんと就職するんだか…」

と、おなじみの母の小言が始まる。


あたしは、聞こえないふりをして階段を登りきり、静かに部屋のドアを閉じた。


階下から、わざと母が乱暴にリビングのドアを閉める音を、倒れ込んだベッドの上で聞いた。
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