ハーレム ブラッド2
好きだけど嫌いだから道をまちがえる?
月曜日


早朝



「…。

さて、幸大さんを起こしましょう。」

咲子が幸大に近づこうとする。


カチャカチャ…ガチャ…

「?

玄関の方はまだ鍵を開けてないですし…こんな早朝に泥棒でしょうか?」

咲子が言う。


「ふふふふっ…

お邪魔するわよ?」

アゲハが入ってきた。

「あの…鍵を閉めてたはずですが?」

咲子が言う。

「愛の力で開けたのよ。

幸大様の寝顔を拝見するわよ?



…あら。

あなた…幸大様と隣同士で寝てるのかしら?」

並べられた布団を見て言う。

「私と幸大さんの仲ですから。」

「そう…


それよりも…幸大様と添い寝をしないといけないから…」

「あなたが幸大さんの言っていたアゲハさんですね?」

「ええ。

一応、幸大様のクラスメイトでもあるわ。」

「添い寝しようとしているところ、悪いですが幸大さんを起こす時間なので。」

「…。

なら…私が起こすわ。」

「いえ…幸大さんは私が起こします。

幸大さんは毎朝私を抱き締めるのが日課ですから。」



二人が睨み合う。





そして…


「お…重い…」

幸大が眼を開けた。


「さっさと…退いてください…」

「あなたこそ…諦めなさい…」


二人が幸大に馬乗りになりながら競り合う。


「咲子…アゲハ…

頼むから下りてくれ。」

幸大が言う。
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