どうして好きなんだろう
3章

それから週に3~4回のバイト中、彼が来た時には一言二言言葉を交わすようになって。

それはほんとに挨拶だけのこともあったけど、彼は本当に常連さんのようで、少しずつでもお互いの好きな映画や好きなシーンの話をし合った。



いつの頃からか映画を見るのが趣味となった私。

でも今までこうやって映画について詳しく話せる友達はいなかったから、素直に嬉しかったりして。

DVDは家で一人で見るほうが好きなことや、好きな映画は何回も見ちゃっていることとか。

誰とも共感できなかったことを、まさか長谷川くんとできるようになるとは驚きだかけど。

でも義人といる時はもっぱら聞き役の私でも、長谷川くんが基本無口だから聞かれていないことまで話し出すくらいで。
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