ナンパ男との恋 社会人編
*厄日
「何、あんた男いんの?」

「はい、まぁ・・・」

「んで とおるとは
どうしたいわけ?」

どうしたい?

「は?意味が
分からないのですが・・」

その時 ちょうど
トイレに行ってた
去川さんが戻ってきた。

「いや、何でもない」

「はぁ・・・・」


「準、絡むなよ?」

「絡んでないって!
ねぇ、お嬢さん?」

「はい・・・」


十分 絡まれてたような気がするんだけど よく分かんないや。


「春ちゃ~ん、ちょっと
来て来て!」

さおりさんに 引っ張られるように
隣の座席にいた人の所へ座らされると


「この人に見覚えある?」

楽しげな さおりさんの問いかけに
目の前の 20代前半くらいの男性の顔を凝視するけれど


「いえ・・・・」

「あーあ、残念だったわね~」

「覚えてくれてると思ったんだけどなぁ・・」

「え?私 もしかして
失礼な事を・・・
知ってる人です・・か?」

「知ってる人っていうか・・」

「春ちゃんってば
三上さんよ、ほら、三上さん。」

三上さんと言われても
全然 ピンと来ない・・・

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