青のキセキ
視線
その日の夜、『翔』で食事。



「えぇ~!!!うっそぉ~!!!」

これ以上はないほど目を丸くさせた久香が叫ぶ。


他のお客さんもビックリしてこっちを見た。



お客さんに軽く頭を下げて謝ってから、再び女子トークの開始。



「海堂さんが遥菜の上司だなんて。びっくりして声も出ないわ」









「遥菜ちゃんの転職先、JPフードだったんだ。それ知ってたら、前もって言ってあげられたんだけど。まさか、大和と同じ会社なんてな」


翔さんもあまりの偶然にビックリしてる。



「しかも、部署まで同じなんだよ。席も隣だし...。こんな偶然てある?」


はぁ~と溜息をつきながらカウンターに突っ伏した。



「あいつ、いいヤツだから大丈夫だよ。親友の俺が保証する!」


翔さんが白い歯を見せて、ニッコリと笑う。

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