貴方の愛に捕らわれて
13
 

初めて自分から絡めていった舌は、直ぐに猛さんに絡め取られ、キツく吸われたかと思うと、その先端を優しく噛まれて全身に甘い痺れがはしる。



熱い舌は何度も歯列をなぞり、上顎を擽り私の舌を吸い上げる。



猛さんは散々私の口腔を貪ると、最後に下唇をキツく吸い上げ甘噛みして、名残惜しいげに舌先で私の唇をなぞって離れていった。





激しく官能的なキスに、くったりとなった私の体を、猛さんは肉厚な胸の上に抱き上げた。



未だキスの余韻と酸欠気味でぼうっとなりながら、大人しく猛さんの胸に頬をうずめていると、猛さんの痺れるような低音ボイスが鼓膜を揺らす。



チラリと視線を上げると、先ほどベッドサイドに置かれた携帯を手にして、誰かと電話中のようだ。



電話の邪魔にならないよう猛さんから離れなきゃ。



頭の片隅では冷静にそう思う自分がいるのに、痺れた頭と体が言うことを聞かない。



 

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