ラララ吉祥寺
わだかまり


その時は以外に早くやってきた。


やはり無理がたたったのだろう、彼女は職場で倒れて救急車で運ばれたのだ。

収容先の病院から、わたしの家に電話がかかってきた。

「山本さんのお宅ですか? わたし花岡芽衣の同僚で飯塚と申します。

夕方、お店で花岡さんが倒れて病院に運ばれました。

幸い怪我は打ち身程度でたいしたことないのですが、意識が朦朧とされていて。

詳しいことは検査結果を待ってと言われました。

緊急連絡先に山本さんの名前と電話番号があったのでお知らせしているんですが、これから来られますか?わたしも店をアルバイトに任せているので、そろそろ戻らないといけなくて」

その声は、かなり切羽詰っていた。
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