あなたのギャップにやられています
第1章

そのギャップはなに!


「ねぇねぇ。冴子(さえこ)さん」

「なによ」

「これ、手伝ってくれません?」


いつもの調子で私に話しかけてくる、木崎(きざき)君。

同期入社の彼は、甘えんぼ体質、草食男子……だと思っていた。
つい最近までは。


商品のパッケージデザインをしているうちの会社で、わりと花形のデザイン部に所属している私たち。


といっても、私はデザインの能力もなく、特に専門知識もなく、偶然デザイン部に配属されたという感じ。


ただ、パソコンの知識には長けている方で、デザインを実際の商品にするときに一応必要とされている……はずだ。

うん、多分……。


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