SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~
SCENE12* 甘い夜に誓う愛

ー蘭莉sideー

克己と奏多は店の裏に出てしまって、私と希羅梨さんの二人。



何を話していいのか?沈黙した気まずい雰囲気に居たたまれない。




沈黙を破るように希羅梨さんが私に話かけて来た。



「…奏多はまだ、蘭莉さんのコト…忘れてないの」



希羅梨さんの言葉は悲痛な胸の内の叫びに訊こえた。

付き合ってるのに他の女性を思う彼氏。

彼女の心の中は淋しさと切なさでいっぱいだーーー・・・



「でも、あたしはあんたを忘れさせる自信あるから…」



そんな悲痛な心を抱えながらも…前向きに彼女は奏多との未来を考えていた。

逞しい女性だったーーー・・・



奏多の忘れられない想い人である私は黙って訊くしかできなかった。






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