スイーツ×デイズ
5・クローンの佐鳴と
机にアゴをつけたままでボクは言った。


「解ってるよ。んなもん」


佐鳴はそう言って、ボクのあたまをなでた。


「……やっぱり、恭汰の好きなひとって、佐鳴だったのね」


「なーに、解りきったこと言ってるんだよ」


と、昨日のボクと吉野の間にあったことも知らず、佐鳴はそう言った。


ふと見ると、吉野は微笑んでいた。


どこか切なげだったのは、ボクの気のせいか。
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