君が好き。2~大好きな彼と結婚する方法~
高鳴る鼓動は誰のせいですか?
「えぇっ!ちょっと、それ本当なの!?」


「うん...」


週末の休日。今日は光太君は藤原さんが見ててくれて、久し振りに橘さんと二人買い物に来ていた。


「良かったじゃない!...そう。やっと結婚するのね」


なんとなく照れ臭くて洋服を見ながら話したはいいけど、こんな時なんて返したらいいのか分からない。


「しかも櫻田さんに合わせて会社辞める覚悟で日本に戻ってくるなんて。あなた、愛されているじゃない」


「...うん。...それは、やっぱり嬉しい...」


私のことを考えてくれていたんだもの。


「...良かったわね。お幸せに」


そう言うと橘さんは私の背中を軽く叩く。


「ありがとう」


いつも色々と相談に乗ってくれていた橘さんに、一番に報告したかった。


「...で?仕事はどうするの?」

「えっ?」

「結婚したらよ。続けるの?」

「...私は続けるつもりよ。...きっと圭吾さんもそう言ってくれると思うし」


何より中途半端なまま辞めたくない。...それにあの副社長の秘書を全うできる人、今のところ秘書課にいなそうだし。もし私が辞めちゃったらみんなにまた迷惑をかけてしまうことになってしまう。


「そう。なら私としては助かるわ。...育児休暇が終わったら復帰するつもりだけど、さすがに副社長秘書は無理だから。..光太が小さいうちは、家庭優先でいきたいしね」

「そっか」

でも普通に考えたらそうだよね。


「どうせ副社長ってばまだ秘書課のみんなから嫌われているんでしょ?」

「よく分かるわね。さすがは前副社長秘書様。もうすっごい嫌われようよ?私が謹慎中、誰が代わりにつくかでだいぶ揉めていたみたいだし」

そう話すと橘さんは笑い出す。
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