Treasure~もう一度、恋~
第1章

幸せのかたち

朝5時半、起床。

眠い目をこすりながら、あたしはキッチンに向かった。

お湯を沸かしてる間に、パソコンを立ち上げてメールをチェックする。

今日の予定を組み立てながら、2人分の朝食を作る。



6時半頃、陽斗が大きなあくびをしながらリビングへと歩いてきた。



「おはよう」

「おはよう、陽斗。よく眠れた?」



あたしは寝ぐせで爆発した髪をなでながら、陽斗を抱っこした。



「くまさんの夢、見たよ。」

「くまさん?森のくまさんかな?」

「昨日お母さんとお風呂で歌ったくまさん。とっても可愛かった。」



3歳になったばかりの一人息子、陽斗(はると)

自分で言うのもなんだけど、素直で優しい子に育ってくれてると思う。



2人分のフレンチトーストと野菜サラダ。

あたしはコーヒー。

陽斗はホットミルク。



いつもと同じ朝。

でも、すごく幸せな朝。




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