ツンデレくんをくれ!
コーヒーと砂糖みたいな
「お疲れ様でしたー」


それから一週間が経った。


三時間みっちり部活をして、今日も疲労困憊。


「奈子、ちょっと打ってかん?」

「ごめん、志満ちゃん。今日課題終わらせなきゃならないんだ」

「あ、そうなんや」

「ごめんね、また今度」


女子が二人しかいないと、どちらかが都合悪いと途端に自主練もできなくなるから不便だ。


さっさと着替えて、情報端末室に行ってパソコンを起動させる。


『端末室で課題やってくから午前様過ぎるかも』


あたしはLINEで中出にそう送った。


スマホユーザーは、メールよりLINEの方が通信料がかからないからみんな使っている。


まさか中出にこんなことを送るなんて、一週間前だったら想像できなかった。


一週間前、あたしは中出の『偽の』彼女になった。


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