同期が急に変わったら…。〜将生side〜
ううっ。



『おはよう。』



営業1課の朝のオフィス。

今日も忙しい一日が始まる。






今日は、

拒否するいずみを説得し

ウチから会社まで一緒に出勤した。





噂をされても、

何かを言われても、

俺が全部引き受けるつもりで。





が、

二人並んで出勤しても、

特に誰も振り返ったりもせず、

逆に、

当たり前のように、

『おはようございます。』

と、挨拶された。





疑われている雰囲気さえない。

いつもの景色のように

スルーされていた。





???





『ねえ、誰も変に思わないんだね。』

『みたいだな。』

『元々よく一緒にいたし、
まさか、ウチから一緒に来たとは
誰も思わないんじゃない?』

『……そうらしいな。』

『あははっ。バカみたいだね。』

『ふっ。そうだな。』





どうやら、

俺といずみは、

同期の仲間として公認だったのか、

変な目で見られる事は、

全くなかった。





いや、

少しはそういう目で見ろって。

……複雑な心境だ。




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