カラダ探し~第ニ夜~
五日目






「うーん……」







なんだか胸の辺りが気持ち悪い。


「カラダ探し」が始まって五日目の朝、私は新たな問題に頭を悩ませて、携帯電話のアラームを止めるために、ベッドから脚を下ろす。


死んでいたはずの翔太が私と二見を見た直後に、校内放送が流れて、背後に「赤い人」を呼ばれた。


操られているような感じだった……だけど、私達を襲うような素振りは見せていない。


ただ、ジッと見ていただけ。


殺すのは「赤い人」の役目だと言わんばかりに。


八代先生が明日香から聞いたという話だと、放送室の中にいるのは「カラダ探し」を頼んだ人で、「赤い人」の双子の姉、小野山美紀に支配されている……。


つまり、明日香が美紀に支配されていて、校内放送を流しているという事だろうか?


翔太もまた、美紀に操られていたのだろうか?


……考えるまでもない。


そんな事ができるとすれば、美紀か美子くらいしかいないのだから。


「はぁ……また分からない事が増えたよ。八代先生も、知ってる事を全部教えてくれればいいのに……」
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