恋愛メンテナンス
clean 7 カミナリ様の落雷
○○メンテナンス株式会社の面接は来週。

女の子でもいいってさぁ。

まぁ、普通は男の子かオバチャンが電話するんだろうけどね。

見習い期間中で、自分に合わなければ辞めたらいいんだし。

今はそう考えて、キモチを落ち着かせておこう。

寒いから、キツイかも知れないけど。

家に居て騒音に苦しむよりはいい。

でもさ、何となくなんだけど。

新たなる荷物を運び入れてるような、感じがすんのよね、お隣さん。

一度、大家か仲介管理会社に、連絡を入れておこうかな。

住居規定違反してますよって。

しかし、私の予想は当たっていた。

自転車置き場に、でっかいべビーカー。

それ見ただけで、激怒って感じ。

見せびらかしたいのか、自慢したいのか、親まで呼んでガチャガチャやる始末。

子ども産んだからって、勝ち組みたいに調子こいてんなっての!

だから嫌なんだよ…。

人の親になるのは。

責任なんて、親にこうして全部乗せられる。

私はそうはなりたくない。

子ども抱えて後ろめたいなら、産まないで一生独りを選ぶ。

そうじゃなきゃ生活するだけで、精神的にまいる。

しかし、事件はまた起きた。

夜の10時頃。

今夜は大気が不安定という事で。

同じく私の精神状態も不安定。

遠くの空には稲光が流れていた。

私はそんな事も重なり、銭湯から慌てて帰宅した。

相変わらず、隣の部屋はガタガタと音がする。

遅くまで起きている親と、当然子どもまでも遅くまで起きていて、ギャーギャーとカラスのように泣きわめく。

ハァ~…。

もぉ~…本当にさぁ、私もあんたらのおかげで相当神経質になっちまったよ。

ハァ~…。

大きな溜め息を、何度も何度も吐きまくる。

「それ、こっち置いたら~」

なんて、女の声が図々しく聞こえるから、ブチキレも大概。

ここで新婚生活送るの?

いい加減にしろや!

ガタガタ…ガッターーン!!

何かが倒れる音がして、思わず心臓が飛び出ちゃうくらいビックリした。

カミナリの音ならば、まだ許せても。

やっぱり隣りのうるさい親子。

ちょっと明日私、面接が朝から有るんだよ!

11時までには寝るって決めてたのに!

こんな胸くそ悪いと寝付けないじゃんよぉ!!(怒)

さすがに、さすがに…ムムム…キレル…。

さすがに、言いに行っもいいかなぁ…。

大きな物音で、更に騒がしくなる202号室の1LDK。

憎まれても文句叩かれても、この際いっかぁ…。

私が迷惑って事は、周りの住人にも絶対に迷惑なハズなんだから…。





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