体育館12:25~私のみる景色~
まさかの予感的中です

 佐伯先輩は、今日も相変わらずモテている。


 お昼休みの今、ギャラリーにはたくさんの女の子が集まって声援を送っていて。


 よくもまあ、毎日飽きもせずに、なんて思う。


 私もその中のひとりなんだけど。


 その声援の中には中原先輩に対しての声もあるみたい。


 というか、周りからはその2人の名前しか聞こえてこない。


 さすが、校内人気ツートップなだけある。


 だけど、私の意識は自然と、佐伯先輩を応援している女の子へと向いてしまう。


 今も私の隣りでは、可愛いらしくて柔らかい雰囲気をまとった女の子が「恭也くん、がんばれー!」なんて、応援してる。


 鈴の音のような愛らしい声はきっと、先輩の耳には届いてないだろうけど。


 それでも可愛いことに変わりはなくて。


 なんだか卑屈になってしまう。


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