君はガラスの靴を置いていく
TIME OF REPEATEDLY 一線




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『え、夏期講習?』


それから数日が経ち、俺達は毎晩寝る前に電話をするのが日課になっていた。

そして今日もベッドに横になりながら千花と電話中



『うん、3年の先輩達も追い込みで参加するみたい』


季節は8月になり千花から勉強の話しが増えた。
しかも俺には無縁の夏期講習にも通うらしい。



『へぇ………そうなんだ』


俺の返事は素っ気ない。だって興味ないし。
唯一気になる事と言えば…………。



『それって豊津聖夜も参加するの?』


『うん、生徒会の人達はみんな参加するよ』


それってどうなの?学年で勉強する部屋は違うだろうけど、絶対話す機会とか増えるじゃん。

つーかあの人俺達が付き合ってるって知らなそうだし。


俺が一人で考えてる中、電話の向こう側で千花が不安そうな声を出す。



『豊津先輩がどうかしたの………?』


ここで千花の事好きらしいよ?なんて言うのは簡単だけど逆に意識し出したら困る。


『いや、別に。勉強頑張ってね』


とか、本当は全然頑張ってほしくないけど。

だって会う時間が確実に減るじゃん。



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