鬼部長の優しい手
失態と「謙遜しすぎ。」 side塚本




頭がガンガンする。
痛い


朦朧とした意識のなかで、
僅かながら目を開ける。


ここ、どこだ?
ベッドの上か?


視界に入る天井から
自分の家だと理解する。


俺、いつ家に帰ってきたんだ……?


確か、七瀬とご飯に行って……
そうだ、七瀬はどこだ?



まだハッキリしない視界のまま
ベッドから下り、寝室を出て七瀬を探す。


「七瀬……?いるのか?」


ふと足を止めた書斎の前

ドアが開いてる。


「七瀬……?」


「ぶ、部長……!
起きて大丈夫なんですか?」



書斎の中に入ると、心配そうに
こちらを見つめる七瀬がいた



「七瀬……!?
なんで、お前が俺の家に……」




驚きで、勢いよく動いた俺の頭に衝撃が走る。



いってぇ……なんだ、これ。なんでこんなに頭が痛むんだ……



いやそれより、どうして七瀬が
ここにいる?


……もうわけわからない。


「もしかして、部長……
覚えてないんですか?」



「え……?」





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