ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
伝エテ、触レテ
10.
「ねぇねぇ、見て!これ!」
ある日の昼間、休憩室で昼食であるサンドイッチを食べていると、向かいに座る雛ちゃんが見せてきたのは二枚のチケット。
そこには『ファンタジーランド一日フリーパス』の文字。
「ファンタジーランド…って、あそこの遊園地?」
「うん。友達が働いててさ、無料チケット貰ったんだ」
「へぇー…あ、じゃあ亮さんと行くんだ?」
「それはもちろんだけど…一枚で二人入れるからさ、折角だし美紅も一緒にどう?」
「へ?」
突然のその誘いに、私はサンドイッチを食べる口を止める。
「いやー…さすがにカップルと三人で行くのはちょっと」
「違うって。青井も誘って四人で!」
「青井くん?」
どうしてそこに青井くん?
そう問いかけるように首を傾げれば、雛ちゃんはうふふといやらしく笑う。