愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
5、隠し事はいけません
 何がおはようだ。

 あのエロ大魔王!馬鹿!鬼畜!スケベ! 

 カタカタ、カタカタ、カタカタ、バン!

 エロ大魔王!馬鹿!鬼畜!スケベ!

 カタカタ、カタカタ、カタカタ、バン!

 オフィスにキーボードを叩く音が響く。

 とりわけエンターキーを叩く音が大きい。

「おはようございます、瑠璃さん。何か荒れてますね」 

 朝、キーボードを叩きつけるようにメールを打っていると、爽やかイケメンの片山くんが現れた。

「あっ、おはよう」

 しまった・・・・。

 怒り心頭に発していて片山くんが入って来たのにも気づかなかった。

 怒りの原因はもちろん誉。

 昨日の夜、ソファーで寝たはずなのに、なぜか朝起きたら誉のベッドに寝てて笑顔の奴の顔があったのだ。
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