愛しい君~イジワル御曹司は派遣秘書を貪りたい~
6、約束は守ります
「瑠璃さん、お昼食べに行きません?」

 午前中黙々と仕事をこなしていると、片山くんに声をかけられた。

 彼の後ろには一ノ瀬くんもいる。

「えっ、もうそんな時間?」
 
「11時30分ですけど、朝食コーヒー1杯でお腹空いちゃって」

 片山くんが苦笑しながらお腹をなでている。

 コーヒー1杯って。

 それは朝食とは言えないよね?

「それは頭働かないよ。でも、外へ食べに行くともれなくついてくるんだよね?社食にする?今、年末でバイキングなの。北海道フェアでね、丼物もあるよ」

片山くんににこやかに提案すれば、彼は一ノ瀬くんに目を向けた。

「颯はどうする?」

「俺、丼物食べたい。社食でいいんじゃね」

 一ノ瀬くんの一言で社食にあっさり決まり、居室を出る。

 3人で社食に向かうと、かなりの視線を感じた。
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