きらいだったはずなのに!
2.本性発覚

 中学一年生の時、好きな人がいた。


 その人はクラスのお調子者で、人懐っこくて明るい、みんなの人気者だった。


 顔も整っていてかっこよかったから、当然のことながらに彼はすごくモテた。


 面白いことを言ってはみんなを笑わせて、周りはいつだって人で溢れていた。


 そんな彼の名前は、松本(まつもと)悠斗(ゆうと)


 実は悠斗とは、みんなに内緒で付き合っていた。


 席が隣り同士になったことからよく話すようになって、話も弾んで気が合って。


 そんな毎日を過ごしていたら、いつの間にか好きになっていた。


 一年生が終わる三月。


 クラス替えで悠斗と離れてしまったら、もうこんなふうには話せなくなるんだって思って、それが悲しくて。


 あたしから思い切って告白した。


『俺も茉菜のこと好きだった』


 そう言ってもらえて、付き合うことになった。

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