22歳の僕
22歳の僕
「また落ちた....」
なんど見返しても自分の名前はない。僕は受験に失敗した。憧れのキャンパスライフは永遠に叶わないものとなった。本やテレビでしか見たことないが目の前がまっくらになるとはこのことをいうんだ。受験に失敗した日諦めて家に帰ったんだろうが、どうやって家に帰ったか覚えていない。家路を帰る途中家族の顔が浮かんだ。申し訳ない気持ちでいっぱいになった。親不孝だ、どの面さげて家に帰ればいいんだ。何で僕はいつも大事なところで失敗するんだ、何で頭が悪いんだ、何で落ちたんだ、何で、何で....諦めたとかいいながら、全然現実を受け入れていないみたいだ。
家に着いた僕は親に失敗した事を報告した。親はしばらく黙っていたが「諦めて働いてみたらどうだ」と...
親には多額のお金を出してもらって受験支援してもらっていたのに申し訳ない...悔しい気持ちと、情けないという気持ちが込み上げてきた。今まで生きてきてあんなに涙を流した事はないと思う。
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