恋するリスク
失恋
「青天の霹靂」という言葉は、こういう時に使うのかと、私は今、身をもって実感していた。

「じゃ、そういうことだから。」

「え?あ、ちょっと待って・・・!」

呆然とする私を残し、彼は右手を挙げて去って行く。


(そういうことって・・・どういうこと!?)


遠くでナースコールが聞こえる。

白い空間に囲まれた廊下の片隅で、私の身体は凍りつく。

夢だと思いたい私の耳に、彼の言葉が甦る。


(私・・・フラれたの・・・?)


そのまま硬直した私の瞳は、小さくなっていく彼の背中を、ただ見つめることしかできなかった。


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