ぬくもりを感じて
両親が守ったもの
そして、事件はパーティーの最後に起こった。


「きゃああああ!
わ、私の部屋が・・・なんで・・・?」


凛花が部屋にもどるなり、叫び声をあげていた。

まるで泥棒にでも入られたように、凛花の持ち物の鞄やクローゼットの中、整理タンスの中にあったものが物色され、外に飛び出ている状態だった。


「凛花!・・・これはひどい・・・。」


「くっ・・・(やっぱり何かあるんだ。)
満原、木吹、警察が来るまでにいったん出よう。」


遠藤の機転で坂野佳世の家から出て、車で智樹の家へと向かった。


「でも、私はいなきゃいけなかったんじゃ?」


「だから行先はきちんと坂野さんに伝えてある。
でないと、怖いんだろう?」


「それは・・・そうだけど。」


「凛花、無理しなくていいんだぞ。
僕のために出てくれたんだろう?」


「べつに先生のためってわけじゃないけど。
普通で考えれば、独身男性のいる家に私がいてはいけないだろうなってことで。

でも、遠藤先生のいったとおり、犯人は何か私が持っていると思われるものを探していたのね。」


「ああ、たぶん犯人はあのイベント会社の誰かだと思う。
でも、何をどういった目的で探していたのかっていうのがひっかかる。」


「坂野さんだって兄とどういうお付き合いをしていたのかわからないし・・・。」


智樹の家に到着して、3人はリビングでとりあえずコーヒーを飲んだ。


「悪いな、インスタントしかなくて。」


「いいや、学校経費で買ってるやつよりは最高だよ。」


「ぷっ、遠藤先生って満原先生とほんとに仲がいいね。」


「そりゃな・・・イケメン同盟ってやつだ。
べつにきれいに生まれてこようと思って生まれてきたわけじゃないけれど、現実が許さないのだっていう事情は俺だってよくわかるからな。」


「そこまでいうと、余裕ありすぎて世の男性すべてから攻撃を受けそう・・・。」


「そうだな。きっと近いうちに学校で殺されそうだ。
で・・・満原先生は何を隠しているのかな?

ずっと木吹に何か言いたそうだな。」


「えっ・・・私に何か言うことがあるんですか?
ごめんなさい、私、気にもとめないで・・・。」


「いや、じつは・・・坂野さんのことなんだが・・・瑞歩へメールで問い合わせていたんだ。
その返事が昨日きてて。」


「兄さんはなんて?」


「坂野さんとは以前交流はあったようなんだが、婚約者になったことはないと。
瑞歩は婚約者なんてひとりもいないと言ってきた。

それと・・・できれば坂野さんの家から出てほしいといってきた。」


「でも、それじゃ私は・・・どこに行けばいいのかしら。」


「それも回答がきてた。あるマンションに住んでほしいそうだ。
そこは・・・僕の兄の持ってるマンションだからセキュリティは万全だ。
それに身の回りのことはよねさんがきてくれることになってる。」


「ほんとっ!」


「ああ。」

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