恋するリスク
確信
新人歓迎会から2日が経った月曜日。

2連休を終え、ほぼ復活を果たした私は、日勤のため職場に向かっていた。

新人歓迎会で酔いつぶれるという醜態をさらしたわけだから、正直、職場に行くのは憂鬱だけれど。

なんとか頭を切り替えて、病院に着き白衣に着替えると、ため息をつきながら8階へと移動する。

エレベーターを降り、廊下の角を曲がる。

するとそこで、私は西村先生とばったり会ってしまった。


(・・・!)


「・・・おはようございます。」

なんとか平静を保って挨拶をし、そのまま通りすぎようとしたけれど。

「この前、大丈夫だったのか?」

声をかけられ、私は思わず立ち止まる。

「すごい、酔っぱらってたみたいだけど。」

「・・・大丈夫です。」

見ていたのか、人から聞いたのか。

いずれにしろ、その事実を知っていることに、私は少なからず動揺する。

「佐藤くんに、送ってもらったんだろ?」

「・・・え?」

急に声音を低くして、西村先生は私を見つめる。

「何も、なかったのか?」

「・・・!な、ないよ!」

心を見透かされるような瞳。

私はたじろいで、そのまま立ち去ろうとした瞬間、腕をぐっとつかまれた。

「!」



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