私の師匠は沖田総司です【上】
師匠、新選組での生活は前途多難の様です
新選組に入隊して次の日。

体内時計がバッチリ正確な私は目覚ましもなく目を覚ましました。日々の習慣がこの身に刻まれているようです。

周りを見渡せば昨日と変わらない純和風の部屋。

どうやら昨日の出来事は夢ではないようですね。

「さて」

確認はこれまでとして、夜着から師匠から頂いた着物に着替えました。

師匠の刀を持って外に出ると、まだ夜が明けきっていないのかとても薄暗い。

とりあえず、顔を洗いに井戸へ向かいました。

井戸は昨日土方さんの部屋に向かう途中で見つけていたからすぐにわかる。

そこで顔を洗ってから屯所の裏に行き、日課のラジオ体操をしようと思ったのですが……。

「ラジオが無い」

この時代にラジオなんてありませんよね。

しょうがないので音楽を脳内再生してラジオ体操を行いました。

今、無性にラジオ体操のおじさんの声が聞きたいです。

完璧にラジオ体操第二まで終え、その後ランニング、腕立て、腹筋などの筋トレを終わらせました。

そして木に立てかけてあった師匠の刀を抜き構えた。

「重い……」

師匠の刀はいつも使っている竹刀の二倍ぐらいの重さがある。試に一回素振りをしてみると体勢がわずかに傾く。

体勢が崩れないようにもっと体幹を鍛えた方が良いかもしれない。

できるだけ昨日怪我をした肩に響かないように、ゆっくりと時間をかけて素振りを行う。

いつもより時間は掛かってしまったが300回素振りをしました。
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