コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
。:*°隔たりをなくして
気持ちの浮き沈みが激しかった結婚記念日。
あれから夕飯を食べた後、待ちきれないというようにあたし達はベッドになだれ込んだ。
何度もしてる行為なのに、久しぶりなせいでなんだかちょっと緊張して。
『恥ずかしがられると興奮するじゃん』
なんて言ってニンマリと笑った那央は、あたしが求めていた以上の愛を与えてくれた。
っていうか……次の日あたしは仕事だったのに、眠いし足腰痛いしで散々だったんですけど。あのヘンタイ!
男って皆そうなの?
『男ってさ、皆そういうことしか頭にないのかなぁ』
から揚げを揚げながらスマホを耳に当てるあたしは、電話の向こうの華ちゃんの声を聞きながら、あの日のことをぼんやり思い出していた。
『彼氏が、会うとすぐキスしようとしてくる』と、華ちゃんがぼやいているから。
「いいんじゃない? チューくらいさせてあげたって」
『だって街中でもどこでもだよ!? アメリカ人じゃないんだから!』
「それくらい華ちゃんのことが好きなんだよ」
顔を真っ赤にして怒っている彼女が想像出来て、思わず笑ってしまう。