続 鉄の女には深い愛情を

明夫くんに送って貰って、マンションに帰ってきた私たち。


何も知らなかった朝に戻れたらいいのに


朝は楽しかった。


2人で歯を磨いて


朝食を食べて


出かけるまでの間にコーヒーを飲みながら他愛もない話してた。



なのに今はあの笠原という男の事で私の頭はいっぱい。



ソファに座りながらボーッとしてると
健夫が横に座ってきて、ギュッと優しく抱き寄せた




「天……大丈夫だ。
前は俺がいなかっただろ?
でも今回は俺がいる。」




「……うん
健夫、ごめんね?!
迷惑かけちゃって…
今だにね、この選択で良かったなんて思えない。
でもね、健夫がそばにいてくれると凄く落ち着く。
だから ありがと」



健夫の胸に顔をすり寄せながら言った。



ありがとう健夫。



そばにいてくれて



「天…そんなかわいいこと言うなよ。
可愛すぎて発情しそう(笑)
俺がお前から離れられないの。
出来る限り一緒にいるから、学校でも授業以外はあのカフェにいろ。
すぐに行く。
もちろん、大変だなんてこれっぽっちも思ってねぇ。
今までは千里との時間も大切だろうなって思ってたから遠慮してたんだ。
本当はずーっとこうしてたい」



と、イタズラな笑顔を浮かべながら
チュッと優しくキスをした。




< 57 / 91 >

この作品をシェア

pagetop