星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~
星空の下で



~美姫 side ~


学校の帰り道―


詩織『あ〜今日も疲れたぁ~。
6時間目体育とか1番疲れるんだけど!』

夏妃『授業中いつも寝てるじゃない。』

詩織『体育はちゃんとやってるもん!』

拓真『バカな奴って体育だけはちゃんとやってる奴多いよな。』

詩織『今何言ったのかな~拓真くん?』

拓真『別に。でも1つくらい得意なことあればいいだろ。』

詩織『あんたちょーっと頭よくて
ちょーっとかっこいいからって調子のってない?そんなんじゃモテないよぉ〜。
ねっ!美姫もこんな人やだよね〜?』


いつもの会話。

詩織が話して夏妃がつっこんで

拓真がからかって柊は黙って話を聞いてたまにフォローしたり適切な返事をする。

それを笑ってるのがわたし。

みんなといるとくだらない会話でも楽しい。


詩織『美姫聞いてる!?』

美姫『あ…ごめん。ぼーっとしてた。
…で何の話?』

詩織『もぉ~しょーがないなぁ~!
だーかーらぁ!拓真みたいな男子どう思うか聞いたの!』

美姫『へ…?拓真?』

詩織『そっ♪』


前に歩いている拓真の後姿をみた。

拓真の事は好きだけど…

そういう好きじゃない。

というより昔頃からずっと一緒だからそんな風にみた事がない。

拓真はわたしにとって幼なじみで

大切な友達。

そして…家族みたいなもの。

だから…


美姫『かっこいいし、頭いいし、
運動神経もいいし…それに優しいし。
モテるのがわかる。
でも…
わたし達は幼なじみだし友達だしね。
だからそういう風に考えたことはないかな。』

詩織『そっかそっかぁ〜 拓真どんまいっ♪』

美姫『ん?何が?』

詩織『なんでもなぁーい♪』


???


夏妃『まぁそうだよね。
わたし達もう10年以上も前から一緒にいるんだもん。今更そんな風にみれないよね。』


夏妃までそんな事を言い出した。


美姫『2人ともどうしたの?
さっきから何言って…何か変だよ?』

詩織・夏妃『………』

詩織『美姫〜。』

夏妃『もう諦めなさい。美姫には無理だよ。』


…何か失礼じゃない?


詩織『美姫ってさ〜かわいい顔してほんと天然とゆーかぁ…ただのバカなの?』


織あんたほんとに失礼ですよ?


美姫『詩織…あんたさっきから相当失礼な事言ってますけど?
それに詩織よりバカじゃないもん。』

柊『…詩織にだけは言われたくないよな。』


今まで黙っていた柊がやっと口を開いた。


美姫『さっすが柊!わかってるじゃん!』

柊『…俺は本当の事言っただけ。』

美姫『だよね〜。』

拓真『だよな。』

夏妃『うんうん。』


拓真と夏妃と一緒になった。


詩織『みんなひど!』

拓真『お前か先に言ったんだろ。』

詩織『うるさいっ!拓真は黙ってて!』

拓真『はいはい、じゃあ柊さんどう思います?』

柊『…詩織はバカ。』

拓真『…だとよ。どうだ詩織?』

詩織『…………』


柊に言われると反抗できない。


柊『…バカなのは昔から何だから諦めろよ。
…お前はバカだけどいいとこもあるんだからいいだろ。』

詩織『柊~~!!』


柊に飛びつく詩織。

めんどくさそうな柊。

柊はほんとの事を言う。

いい事も悪い事も。

そんな柊が褒めてくれるとすごく嬉しい。


ここで詩織と夏妃と柊とはばいばい。

ここからは拓真と2人。

3人と別れわたしと拓真は暗くなり始めている空の下を歩き出した。
< 7 / 142 >

この作品をシェア

pagetop