奥様のお仕事
本契約は甘いキスで
「痛かったか・・・・・」


心配そうに覗き込む浩一郎に恥ずかしくなって
胸に顔を埋めた。


「うん
でも 痛かったのは最初だけで・・・・・・」


「ん?何?何だって?」


「意地悪!!!」


「顔見せて マリン・・・・・」


浩一郎の顔が近づいてきて 今度は優しいキス
唇の触れ合う音が 静かに聞こえる。


「綺麗だった・・・・」



「花火?」


「バーカーこの世にマリン以上 綺麗なものはないよ」


「やだ 恥ずかしいから」


「欲望に任せて リビングで やっちゃったね・・・・」


「ほんと・・・・でも 花火見れた」


何度も 何度も キスをして 抱きしめ合った。


「愛してるよ マリン・・・・・・」


「私も愛してる」


「長谷 マリンに なってくれますか?」


嬉しい プロポーズだった・・・・・・・。


「はい」


これでもう 本当の夫婦になれる。
家庭を持って 浩一郎の子供を産み 育て・・・・・
しわしわな二人になって 運命が二人を引き裂くまで
ずっとずっと一緒にいられる・・・・・・・。



「これからはずっと一緒だ」


次に浩一郎に抱かれた時 私は女に変わっていた。
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