甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
本当に好きな人
屋上で遥斗と言葉を交わした日から、1週間が経った。


あの日から、遥斗は露骨にあたしを避けている。


「ねぇ、遥斗君とケンカでもしたの?」


昼休みになり、涼子は浮かない顔のあたしそう尋ねた。


「別にケンカなんてしてないよ。元あるべき関係に戻っただけ」


「何それ」


「あたしと遥斗は、ただの先輩と後輩っていう関係だけだもん」


「そんなこと言って強がんないの。本当は寂しいんでしょ?」


「別に寂しくなんてないよ。あたしには及川先輩がいるもん」


あたしはギュッと痛いくらいに拳を握りしめた。


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