甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
彼氏彼女
放課後になり、帰り支度を終えたあたしは涼子の席に向かった。


「杏、もう行くの?」


「うん……」


「憧れの及川先輩とデートだっていうのに、ずいぶん暗い顔してるんじゃないの?」


「そうかな?」


さすが涼子。勘が鋭い。


確かに、少し前までのあたしなら及川先輩とデートの約束を取り付けたのならば喜んで飛び上がっていただろう。


だけど、今は違う。


どこかどんよりとした気持ちを抱えている。
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