黒色女子を個人授業
第2章 たまには息抜きしてみたら?
***第2章***



翌朝。

眠い目を擦り、人混みに押され、駅から会社まで5分程の道のりを歩く。


寝不足だ。


原因は決まっている。

昨日のことが頭をよぎる。


あれから、帰りのタクシーの中でも気が気じゃなかった。

いつもよりずっと近い距離感、触れ合う肩と肩を異常に意識してしまう。

仕事でタクシーに乗るときは、どんなに隣の人との距離が近くても気にしないのに。

頭を撫でられただけでこんなに動揺してしまうとは。


ああー、失態だ。
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