彼に殺されたあたしの体
過去の憎しみ
家が建つという今の憎しみが、嫌な過去を思い出すきっかけなったのだろう。


あたしは土の中に埋められてから、初めて小学校時代の出来事を思い出していた。


それはあたしが小学校5年生の頃だった。


学校にも慣れて特定の友達もできて、勉強もそこそこできて。


自分がクラスで浮いている存在だとは思わなかった。


あらゆることを人並みにこなせたし、友達とも仲良くできていた。


少なくとも、あたし自身ではそう思って小学校生活を送っていた。


でも、いつの間にか友人との間に亀裂が入っていた。


その亀裂の存在に、あたしは気が付かなかった。


もっと早くにその存在に気が付いていれば、きっと自体は変わっていただろう。


だけどあたしは気が付かなかった。


鈍感だった。


だから、あんなことが起こったんだ。
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