俺様上司は、極上の男!?
序章



熱いシャワーを浴びる。


お湯の雨が頭の天辺から足の先までを満遍なく濡らした。

全身を満たす温かなベールに、守られているような気分になる。


……とはいえ、そんなのはこの一瞬だけ。

これからどうしようか?


髪に差し込んでガシガシ動かしていた指を止め、私は俯いた。
頬をお湯が通りすぎていく。


昨夜、私を組み敷いていた男の顔が浮かぶ。

彼は私を見下ろして、薄い唇を真横に引き、微笑んだ。



『必要なら午前半休くらいくれてやるよ』



偉そうに。
上から目線の男って嫌。

実際、立場は私より偉いわけだけれど。
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