少しずつ、見えるミライ
年下男子というイキモノ



*。*。*。*。*。*。*。*



「ねぇ、どうして『付き合って下さい』じゃなくて、いきなり『一緒に住んで下さい』だったの?」

「だって、そう言っても、なかなか『いいよ』って言わないでしょ?」

「うん、多分。」

「だから、賭けに出た部分もある。」

「何、それ?」

「最初に泊まった日、意外と楽しそうにしてたから、ここから始めるのもアリなんじゃないかなっていう直感?」

「そうなの?」

「うん。だって、好きだって知ってるのに、二回目も結構あっさり泊めてくれたでしょ? その時点で決めた。」

「ふ~ん。」

「納得行かない?」

「ううん。そうじゃないけど、何かまだ信じられないから。」

「何で? 順番おかしいから?」

「それもあるけど、普通に朝陽君がここに存在してること自体が嘘みたい。」

「そう? 大丈夫だよ。きっと、すぐ『いないと寂しい』に変わるから。」

「ふふふ.....すごい自信だね。」

「当たり前じゃん。そのくらいの気持ちじゃないと、ここまで頑張って来た意味ないもん。」

「そっか。」

「そうだよ。」
< 84 / 216 >

この作品をシェア

pagetop