Sweet Lover
17.Mr.Perfect
こっそり部屋に戻って、ドライヤーをかける。

親子仲睦まじくしているところを、目にしたくないと思ってしまう私って、心が狭いのかしら。

……いくら、パパとの約束だからって、私に嘘をつくなんて、響哉さんって最低。

鏡に映る私の顔は、半分怒っていた。
でも、何故か後の半分は、やりきれない表情になっている。

私、妬いてるのかしら。
だとしたら、誰に?

彼の娘に?
それとも、その母親に?


最初から、気づけば良かった。

20歳も年上の人が本気で私を好きだなんて――ありえないに決まってるもの。
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