罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
彼の嘘


「ハル、あんた目の下すっごいくまよ」


「うんー、寝不足ー」


学校に行くとさっそくえみに指摘された。
もともとあんまりかわいくない顔がさらにひどくなってるのはよく分かってる。


自分の席に座り、頬杖をついて昨日のことを考える。
考えていることはずっと同じ。


せっかく楽しかったのに、最後にあの美人さんに言われた言葉が気になって気になって、結局眠れなかった。


『罰ゲーム』って。
どう考えても私のことだとしか思えないんだけど。


朝のホームルームが終わると、えみに背中をどつかれた。


「ほら、何ぼさっとしてんのよ。体育だから着替えないとね」

「そっか、体育か」


寝不足の身体にはきつい授業だなぁ。


今日は他の学年も合同でマラソンだ。
運がない。


のそのそ体操服に着替え、グラウンドに出るとやっぱりものすごく寒かった。
北風が身にしみる。


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