私の仕事と結婚

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「もしもし、サンハウジングの桜井です。先ほどユニットバスの発注書をメールで送らせてもらったんですけど…。担当の野崎さんは…。」

「はい、野崎です。ちゃんと届いています。」

丁寧な口調だが、不愛想な男の人の声。

「じゃあ、いつも通り指示してある工期でお願いします。」

「はい、分かりました。では手配させていただきます。」

そこで電話を切った。

ユニットバス会社の野崎さん。

うちの会社の担当なんだけど、とっても不愛想。

まだ若そうな感じだけど、顔を合わすこともないんだから、愛想も要らないと思っているのだろうか。

仕事柄いろんな会社に発注をかけるけど、こんに不愛想な担当者はいない。

でも仕事はきっちりしているんだから、文句も言えないか。

「おーい、桜井は居るか？」

横山さんが外回りから帰ってきたようだ。

「新しいアポイント取ってきた。一週間後ここで説明時間が取れた。予定を入れておいてくれ。」