私の仕事と結婚
6
「やばい。遅刻する。」

いつもなら出かける時間に目が覚めた。

完全に寝坊だ。

ただいつも1本早い電車に乗っているので、頑張ればぎりぎりだけど遅刻はしないかな。

とりあえず定時に間に合う電車に乗り込んで、私はホッとした。

帰って来てから、野崎さんの事を考えていたらなかなか寝付けなかった。

朝方ウトウトしたかなというくらいだ。

でもいろいろ考えたってどうにもならない。

自然の流れに逆らわずに進んでみようと決めた。

「おはよう、桜井。どうしたんだ、今日はゆっくりなんだな。」

会社に着くと、すぐに横山さんに捕まる。

「久しぶりに寝坊をしてしまいました。」

「珍しいな。」

そのまま仕事の話に入る。
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