私の居場所
7
「おはようございます。」

玄関で福山さんの声が聞こえる。

どうも早速お母さんが中へ招き入れたらしい。

「園美、福山さんよ。」

二階にある私の部屋に向かって、お母さんが呼び掛けた。

「はーい。」

準備をして降りていくと、もうリビングですっかりコーヒーを飲みながら、くつろいでいる福山さん。

「今から出掛けるんですよ。何をゆっくりしてるんですか。」

私は呆れたように笑う。

「お母さんに勧められると、断れないからな。」

福山さんは私ではなく、お母さんに笑いかける。

「その気取らないところが、福山君の良い所だよ。」

今日は会社が休みのお父さんもいる。

福山さんはさっとコーヒーを飲み干す。

「ごちそう様でした。では園美さんに買い物を付きあってもらいますので、いってきます。」
< 94 / 227 >

この作品をシェア

pagetop