ずっと隣で・・・
3章

遠恋はじめました

はぁー。
何度目の溜息だろう。

弦が京都に帰って3日が経った。
自分が思った以上に重症だと3日目にして気づく。
私は自分の右の薬指に輝く指輪をそっと撫でた。


帰り際・・・
「ったく・・・そんな不貞腐れんなよ。寂しいのは
お前だけじゃないんだぞ」
そんなことはわかってる。
わかってるけど、じゃあね。って笑顔で見送るほど大人じゃない。

あーこんなことなら弦と一線を越えなきゃよかった・・・・
とさえ思えるのはわがままだろうか。

そんな事弦に言ったら何言われるか怖いから言わないけどね。

「あっ・・そうだ・・」
弦が何かを思い出したかのようにスーツの胸ポケットから何かを取り出した。
「千鶴・・・手・・出して」
弦に言われるまま手を出すと弦は私の手に何かを乗せた。
それを見て私は驚いた。

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